「クラウドソーシングって何？」「経費削減が出来るなら我社も利用したい」。 「九州お仕事モール」のオープン以降、九州各県の企業様からそんな声を頂いています。 そこで「仕事の発注方法 いま注目を集めているクラウドソーシングとは？」と題し、福岡市・天神で９月２６日、「九州お仕事モール」の企業様向けセミナーを開きました。
▲広告代理店インパクト 井形兼通代表
２００４年設立 福岡市早良区で学習塾などのプロモーションを手掛ける広告代理店。社員数は6人。
「九州お仕事モール」は、仕事を依頼したい企業と、仕事を請けたい個人をオンライン上でつなぐ「クラウドソーシング」とよばれる仕組みを使ったサービスです。お話を頂いたのは、2年前からクラウドソーシングを利用している、広告代理店インパクト代表の井形兼通さんです。
- ―「興味はあるが、ネットだけで仕事を進めることに不安がある」との声を聞きます。
- 当然、心配はありますよね。そういった会社は「お試し」のつもりで、自社の名刺や封筒のデザインを依頼されることをお勧めします。
2万円～3万円程度の予算で、恐らく10件前後、場合によっては数十件のデザインが届くと思います。「九州お仕事モール」ってこんなサービスなんだっていうのが、分かりやすく体験できますよ。
- ―御社ではどんな利用を？
- うちでは、これまで自社のポスターや、主催するイベントの告知チラシ、自社ホームページの作成で利用してきました。将来的にクライアントからの請ける仕事の一部を外注することを念頭に置きながら、自社の販促物で「実験」をやってきた感じです。
先ほどの「名刺の話」と同様、簡単な仕事で試しながら、うちにとってベストな「クラウドソーシング」との付き合い方を探ってきました。 - ―利用される上でのコツはありますか？
- 出来るだけ具体的な指示をすることがポイントです。例えばチラシだったら、色使いや、使ってもらいたいコピーなどを分かりやすく伝えるようにします。行き違いを防ぐにためにも、大切なことだと思います。
▲企業理念のポスター
- ―優秀なランサーとの出会いは？
- ありましたよ。1年前、うちの企業理念のポスター作成を2万円でお願いした際、30余りの提案がありました。その中に本当にすばらしい作品があって、後から分かったのですが、元大手広告代理店のデザイナーさんの提案だったんです。もちろん、肩書きで決めた訳ではありません。でも、この方とは、今後も一緒に仕事をしたいと思っています。
- ―今後の利用方法は？
- そろそろ、商品づくりの一部もお願いしようと考えています。具体的にいうと、チラシ制作などの「作業」に関わる所です。
クライアントの要望を下に、企画のコンセプトを固めていく。もちろんこれは外注出来ない「仕事の肝」の部分です。そうして出来上がった「原案」をチラシにしていきます。この制作段階のパーツパーツの作業を「九州お仕事モール」にお願いしていこうと思っています。 - ―御社の将来のビジョンは？
- クラウドソーシングという新しい業務発注方法を取り入れたことで、２つの大きな変化があると考えています。
１つ目は、繁忙期への不安がある程度解消されること。もう1つは、社員が「社員にしか出来ない仕事」に集中できることです。今後、社員の仕事は今まで以上に、顧客の販促全体に関わるコンサル業務や、ブランド戦略の立案などが中心になっていきます。仕事のコアの部分の力さえ磨いていけば、大手以上の仕事が出来るようになる。期待は膨らみます。
ランサーズの足立和久事業開発部長が「WEBデザインやライティングの他、動画制作、翻訳の仕事依頼が増えています」と最近の傾向を説明。大手企業の活用例として「パナソニックがデジカメのデザイを募集したところ、３５０人から約１３００の提案があった」等を紹介しました。
また、ランサーズで仕事を依頼する企業の半数以上が東京に集中している現状に触れ「依頼企業のシェアで、まだ、九州は５％以下です。西日本新聞とランサーズとが協力し、九州でも多くの企業の経営効率化に『九州お仕事モール』を役立ててもらいたい」と締めくくりました。
お忙しい中、お集まり頂きありがとうございました。今後も、活用事例の紹介やセミナー開催など情報発信を行っていきます。どうぞよろしくお願いします。
